『つきのかけら 7』
「好き」という言葉の持つ重さは
発した当人にしか分からない。
彼の「好き」はどのような「好き」なのだろうか。
自分と同じくらいの重みがあるのだろうか。
確かめる術もない。
うれしかったのに。
世界がこのまま滅びてもいいと思ったくらい、うれしかったのに。
実際は何も壊したくなくて。
ただ笑っているしかなくて。
*
『あまいゆび』の水谷。
2007/4/12UP