目の前の女はぐじゃぐじゃになって泣いていた。
泣き顔を見るのは初めてだった。
「ごめんなさい」
「なんで泣くのかがわかんねぇ」
「あなたのこと…ずっとひどい人だと思ってた」
「んだからなんでそれを今さら俺にいうのかがわかんねぇって」
「だって…だって」
ぐじゃぐじゃの顔のまま、俺を見上げている。
俺の中で何かの符号が合った。
思わず女の両手首を掴む。
微かに震えて、頬はやはり真っ赤で。
「…好きになったのか?」
「…ヒル魔くん…」
「テメー、俺のこと好きになったのか?」



*
ここで終わる。すみませんっ





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