妖一くんとまもりちゃんのお話 その8
『傘 2』









夜も更けかけた頃、突然に雨が降り出した。





いつものようにアメフト部室に残っている
ヒル魔と姉崎まもりの2人は
1人は雨音に向かってケケケと笑いかけ
1人は雨音に向かって笑顔を見せていた。



もう2人のつきあいは結構長く続いていたのだった。



「ヒル魔くん、傘は今日は1つだけだわ」
まもりは自分のカバンから傘を1つ取り出す。
「ないよりゃマシだろ。
まさか自分1人差して帰るんじゃねーだろーな」
ちょっぴり不機嫌そうなヒル魔の声に
まもりはにこりと笑って言った。
「何バカ言ってるの。送ってくれるんでしょ?
わたしの家まで相合傘で帰りましょうね♪」



呆けたような表情のヒル魔を見て
まもりは再びにこりと笑った。





雨音はざぁざぁと。
そんな日のこと。











対比が好きですね。
いい加減わたしも(笑)





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